パッケージ・分譲型小形風力発電所「ウィンド・サイト」の提供を開始します。
20kW未満の小形風車で発電した電力は、固定価格買取制度によって1kWhあたり55円で電力会社が買い取ります。固定価格買取制度のなかで最も買取単価が高いため、注目を集めていますが、前例が少なく、導入が進んでいませんでした。
小形風車は、発電した電力を販売して、その売上金で風車の建設費用を回収・利益をあげるビジネスモデルが一般的です。発電量は、風力に比例して大きくなるため、採算がとれるかどうかは風の強さが大きな影響を与えます。そのため、建設前には過去の風の強さを調査し、風速を予測。発電量のシミュレーションをすることが欠かせません。また、各自治体によって異なる景観条例の確認や、地盤の調査、風向分布の確認など様々な手続きが必要です。
風況調査など様々な調査を行った状態の小形風力発電所をパッケージ化して販売します。小形風力発電用の保険などについても情報提供をします※1。小形風力発電所の建設を検討している方の調査にかかる負担を軽減し、短時間で売電事業への投資判断をできるようにいたします。
※1・・・保険の紹介、販売は協力会社から行います。
※2・・・想定表面利回りは想定値であり、保証値ではありません。
背景
再生可能エネルギーで発電した電力を固定価格、一定期間買い取る固定価格買取制度は2012年に始まり4年が経ちました。発電実績の9割以上を太陽光発電が占めています。量産効果により、設備費用の価格低減に一定の成果があった、という理由で太陽光発電の買取価格は開始当初の40円/kWhから24円/kWhに下がっています。一方で、昼間にしか発電しない太陽光発電に偏ったしまったため、送電線の許容量を超えたことに起因した電力会社の接続拒否などの問題が起こりました。
昼夜を問わず安定的に発電できる地熱発電やバイオマス発電の普及が期待されていますが、事業ハードルが高く、大幅な増加が難しいのが現状です。
小形風力発電は、地熱発電・バイオマス発電に比べて初期投資額や事業のハードルが低く、高い買取価格から注目を集めています。海外・国内のメーカーも20kW未満という日本向けの小形風力発電機のラインアップを強化し、選択肢が増えてきました。2016年が小形風力発電元年となる環境が揃いつつあります。
このような背景を受けて、フジテックスでは様々な調査や条件を整理して伝えるパッケージ型小形風力発電所「ウィンド・サイト」の提供を開始しました。